
アメリカのグローバル企業で働きはじめて英語を使ってコミュニケーションをする上で1つの課題に直面しています。
それは英語を「簡潔に書く」ことです。
日本語と英語の違いもありますが、グローバル企業で働く上で好まれるスタイルというものが異なります。
日本語ではメールを書く際にいかに丁寧に表現することに意識が向いて、メールの内容が長くなりがちですが、英語ではできるだけ簡潔に表現し、要点が分かりやすい文章が好まれます。
また、コロナ渦ということもあり、仕事上のコミュニケーションが対面による会話より、メールやSkypeチャットのようなオンラインツールを使うことが多く、今まで以上に、簡潔に表現する英語力が問われています。
ビジネス英語では、文法的に正しい英語が正解で好まれるとも限りません。
例えば、上司などに日報を送る最に、日本語では、「お疲れさまです。日報をお送り致しましたので、ご確認お願い致します。」などと書くことがあると思いますが、それを英語に訳して、下記のようなメールを送ることは文法的に正しくてもあまり実際上は見かけません。
Hello, I just sent my daily report to you. Please confirm it if you receive it.
主語と動詞があって、文法的には間違いがない文章ですが、仕事上の文章としては、下記で十分になります。
EOD report sent.
因みにEODとはEnd of Dayのことで、EOD Reportで日々の業務日報を指します。EOW週報、EOM月報なども使われます。
文法的には、EOD report was sent by meということでしょうが、EOD report sent. で「日報送信済み」と簡潔に表現します。
長い単語や文を短く短縮することも多くあります。
特にチャットで会話をする際には、主語や動詞、目的語など色々と省略し、簡潔に表現します。
Please let us know your thoughts and any questions! 「何か意見や質問があればお願いします。」
の返信としては、 Yes, we will ask you if we have any. と言う必要はなく、
Will do.
だけで十分になります。(主語と目的語などを省略)
大原則として、上司や経営陣は忙しく、メールを読む時間はないということです。

丁寧に長いメールや文章を送っても、それにじっくりを目を通して読んでいる時間は送信相手にはないと相手の立場を考えることが必要ということですね。(自己満足的に長いメールを書いても読んでは貰えません。)
重要な内容だけを短く強調して簡潔に「相手に伝える力」が書く上で必要なスキルになることを痛感しています。
ダラダラと長い文章はビジネス上は好まれません。
- 結論を先に書く
- 変更点を先に書く
- 重要なことを先に書く
日本語でのメールと大きく違いますね。
「お世話になっております」から始める文章で、ダラダラと近況と伝えたり、敬語表現などを多用し、丁寧な文章にはなっていますが、何を目的にした内容なのかが不明確なメールが沢山あります。
その点、グルーバル企業でのメールの冒頭は相手が誰であれ、基本的にはシンプルに、
Hi/Hello/Hey+First Nameで十分です。せいぜい一言入れるとしたら、
Hope you are well/ Hope this email finds you well. 「お元気でしょうか?ご健勝のことと存じます。」「お疲れ様です。」
そして、上記の3点、結論、変更点、重要点をシンプルに書けば良いということです。